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発達障害について
2024年3月19日
最近話題の「発達障害」
最近TVやYouTubeなどでも度々耳にする発達障害。よく芸能人やYouTuberが「私はAD/HDで…」と公表するショート動画もちらほら見かけます。
今では簡単にネットで自己診断ができますが、当てはまる項目も多々あって、本当に信用していいのか疑問に思うこともあるのではないでしょうか?今回はその発達障害について説明していきます。
発達障害とは?
発達障害は、「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能障害で、その症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています(発達障害者支援法)。発達障害は脳の機能によるもので、親のしつけや周囲の環境によるものではありません。発達障害にはいくつか種類がありますが、大きく以下の3つに分類されます。
ASD(自閉症スペクトラム)
ASDは、自閉症やアスペルガー症候群を含む、広汎性発達障害の総称です。
いずれもコミュニケーションの障害、対人関係や社会性の障害、想像力の障害といった3つの特徴を持ちます。自閉症の場合、半数以上に知的障害を伴いますが、「高機能自閉症(アスペルガー症候群)」と呼ばれる、知能に遅れのない自閉症もあります。
AD/HD(注意欠如・多動性障害)
AD/HDは、注意持続の欠如、もしくは年齢や発達レベルに釣り合わない多動性や衝動性、またはその両方が特徴です。
注意の欠如
- 授業に集中し続けることが難しい
- 忘れ物が多い
- うっかりミスが多い
- 外部からの刺激で気がそれる
一方で、興味のあることには強い集中力を発揮することもあります。
多動性
- 動いていないと落ち着かない
- 無意識のうちに身体が動く
- 授業中や会議中に席を立つ
- 手遊びをしてしまう
衝動性
- 発言や行動を抑えられない
- 相手の意見や話を遮る
- 順番を守れない
- 他人の物を無断で使う
これらの症状は成長とともに目立たなくなることもあります。
LD(学習障害)
LDは、全般的に知的発達に遅れはないが、話す、聞く、読む、書く、計算する、推論するなどの特定の能力を学習することや、遂行することに著しい困難がある状態を指します。
読字障害(ディスレクシア)
読字障害では、単語を理解できない、音を記憶できないといった音韻処理不全や、文字がにじんで見える、鏡文字に見えるといった視覚情報処理不全が見られます。文字を読むことが難しいが、同じ内容を音声として聞くと理解できることがあります。
書字表出障害(ディスグラフィア)
「てにをは」の使い方が難しい、文字が鏡文字になるなど、音韻処理不全や視覚情報処理不全があります。
算数障害(ディスカリキュリア)
数の概念がつかめなかったり、簡単な計算ができなかったりする特徴があります。具体的には、時計が読めない、図形が理解できないといった症状が見られます。
その他の発達障害
発達障害には、以下のようなものも含まれます。
トゥレット症候群
トゥレット症候群は、多種類の運動チックと、一つ以上の音声チックが1年以上にわたり続く重症なチック障害です。通常は幼児・児童・思春期に発症し、多くの場合は成人するまでに軽快するとされています。
吃音
吃音は、話し言葉が滑らかに出ない発話障害の一つで、音の繰り返し、引き延ばし、言葉が出せずに間が開いてしまうといった症状が見られます。
発達障害の特性や症状は代表的なものであり、該当しないケースも多々あります。
そのため、理解されにくい生きづらさを抱えている方も少なくありません。支援を行う際には、障害の理解とともに当事者が抱える特性の理解が重要です。
まとめ
いかがでしたか?読み進める中で、いくつか当てはまる項目があったかもしれません。「じゃあやっぱり自分は発達障害なの?」と思うかもしれませんが、慌てないでください。
発達障害という診断がない場合でも、その傾向があるという意味で「グレーゾーン」と呼ばれることがあります。本文で挙げたのはあくまで特徴や傾向であり、多くの人に当てはまることがあります。
特徴や傾向は個々に異なり、専門家の判断や医師の診断を受けて初めて発達障害と診断されるのです。
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